Forum Report

「NEC未来創造会議 2018」がキックオフ!
第1回会議 レポート

多彩な顔ぶれの国内外の有識者と意見を交わしながら、実現すべき未来像と実現に向けた取り組みを構想していく「NEC未来創造会議」。
2018年の第1回有識者会議では、昨年の会議で浮かび上がった課題を元に、人が豊かに生きるための「コミュニティの未来」と「働き方/暮らし方の未来」に焦点を当て、8名の有識者が活発に意見を交換しました。
2050年、まだ少し先の世界を描き、そのために今からできることを考える──そんな「NEC未来創造会議 2018」の模様を順次レポートしていきます。

NEC未来創造会議メンバーの写真
江村 克己の写真

「技術の進歩については、われわれが想定しきれないようなことがこの30年で起きるかもしれない。それをイメージした上で、人や社会というのを、もう一度考えたい」

NEC チーフテクノロジーオフィサー(CTO)

江村 克己

「NEC未来創造会議 2018」で目指す
未来の世界のためにNECは何をするべきか

会議の冒頭、NEC CTOの江村克己は、3回予定されている「NEC未来創造会議 2018」のゴールについて、次のように語りました。

「私たちNECは、どうしても技術の話にいってしまいがちです。しかし今、世の中は多様化が進んでいます。そこで、いろいろな切り口から将来を描き、その上でNECとして何ができるのかということを考えたいと思っています。『私たちはこういう世界を創りたい。だからこういうことをやる』──それを導き出すことを今年のゴールとしたいと考えています」

また、NECとしての取組みを加速させるため、NEC内でもプロジェクトメンバーを構成しました。

「今年はNECの社内でもメンバーを募りました。50名近くの手が挙がった中から選抜されたメンバーに参加してもらい、会議と並行して『NECとしてどういうことをやるのか』といったことを議論していきます」

人の問題と技術の進化
それに伴う社会の制度までを考える

続いて江村は、「NEC未来創造会議」の昨年の活動について振り返りました。

「NECは、『人が生きる、豊かに生きる』ために、テクノロジーで『安全』『安心』『効率』『公平』な社会の実現を目指しています。昨年は、この『安全』『安心』『効率』『公平』を2050年という時間軸で見たときにどうなるかを議論しました。『安全」や『効率』の向上は技術で実現できますが、『安心』や『公平』となると、受け止める人間がベースになります。そこで、人と技術の両方で考えていくことが必要ではないかという話になりました」

また、昨年の会議で議論されたいくつかのキーワードについても言及しています。

「技術がエクスポーネンシャル(加速的)に進化していくことは予測可能ですが、人間がどうなっていくのかは、なかなかつかめない。そこをどう読み解いていくのかが、ひとつの課題だと思います。また、人という意味ではケヴィン・ケリー氏がおっしゃっていた『コンバージェンスとダイバージェンス』も示唆的です。『マズローの欲求5段階』を挙げ、生理的欲求、安全の欲求などヒエラルキーの低い側では『コンバージェンス(収斂)』が起こり、みんなが同じ方向に向かっていきます。一方、尊厳や自己実現の欲求など高次のレベルでは『ダイバージェンス(多様化)』が起こっていくというお話しでした」

そして、そこから導き出される結論と、次に向けての課題を含む昨年の議論を以下のようにまとめました。

「昨年の皆さんの発言をチームのメンバーが書き出してみると、『人』と『社会』という横の軸と、『コンバージェンス』と『ダイバージェンス』の縦の軸に分けられる、というようなことが見えてきました。人の問題と技術の進化、それに合わせた社会の制度まで考えて全体像になる──この辺りが昨年の議論のまとめになるのではないかと思います」

「人の視点」と「社会の視点」
そこに「技術の進化」をどう取り込むかを考える

江村は2017年の議論を踏まえ、「NEC未来創造会議 2018」で追求すべき点について、以下のように整理しました。

「昨年の議論の中で『技術はどんどん進んでいるのに、人の豊かさはむしろ下がっているのではないか』という話がありました。それではよくない。技術でできることが増えていったときに、われわれの心の豊かさも一緒に上がっていく社会を創らなければならない。そのためにはどうしたらいいか。それが、今回の大きな問いになります。

人が豊かに生きるという社会デザインとはどんなものなんだろうと考えたときに、「コミュニティ」はどうなっていくのか。また、AIやロボットなどテクノロジーの進化で「働き方や暮らし」はどう変わるのか。技術に支配されないために、人の意識の向上を図っていくことで『人が生きる、豊かに生きる』社会が実現できるのではないか。その辺りのことを皆さんともう少し深く掘り下げていきたいなと思っています。2050年に向けて人が豊かに生きる未来像をNECの視点で描き、NECがやるべきことを考え、11月の第3回目の会議では、「私たちはこれをやります」と発表できればと思っています」

「NEC未来創造会議 2018」の概要